氷見市

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氷見市（ひみし）は、富山県の北西部に位置し、能登半島の東側の付け根部分で、豊かな海の幸を育む富山湾に面する、面積約230.54平方キロメートルの市です。氷見市の最大の魅力の一つは、その海岸線から望むことができる息をのむような絶景で、特に晴れた日には富山湾越しに3000メートル級の雄大な立山連峰が浮かび上がり、その美しいコントラストは多くの写真愛好家や観光客を魅了します。また、氷見は「食の都」としても名高く、冬の味覚の王者「ひみ寒ぶり」は全国的なブランド魚として知られ、そのとろけるような味わいは格別です。このほかにも、イワシや白エビ、カニなど四季折々の新鮮な魚介類が水揚げされ、市内にはこれらを使った料理を提供する飲食店や、新鮮な魚介を購入できる「ひみ番屋街」（道の駅氷見）などがあり、多くの人々で賑わいます。氷見の漁業は古くから盛んで、特に江戸時代から続く伝統的な定置網漁法は、魚に優しい漁法として持続可能な漁業の観点からも注目されています。氷見市は、人気漫画「忍者ハットリくん」や「怪物くん」などで知られる漫画家、故藤子不二雄Ⓐ（安孫子素雄）先生の出身地でもあり、市内にはキャラクターのモニュメントが点在する「まんがロード」や、貴重な原画や資料を展示する藤子不二雄Ⓐアートコレクション（氷見市潮風ギャラリー内）、そして先生の生家である光禅寺など、ゆかりの地を巡る楽しみもあります。1952年に市制を施行し氷見市となり、その後も周辺町村との合併を経て現在の市域となりました。産業面では、この豊かな漁業と水産加工業が中心ですが、丘陵地では米作や野菜、果物などの農業も営まれています。また、氷見温泉郷をはじめとする温泉地もあり、観光業も重要な役割を担っています。自然景観としては、国の名勝にも指定されている雨晴海岸（高岡市との境界付近）からの眺めや、海上に浮かぶ虻ガ島（あぶがしま）、そして海浜植物が群生する氷見市海浜植物園、桜の名所である朝日山公園などがあります。氷見市立博物館では、地域の歴史や文化、自然に関する資料を展示しています。このような富山湾越しの立山連峰の絶景と豊かな海の幸、そして藤子不二雄Ⓐ先生ゆかりの地としての魅力が融合した氷見市の人口は、国立社会保障・人口問題研究所による2023年12月発表の推計によると、2025年には38,838人になると予測されています。