合志市

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合志市（こうしし）は、熊本県の中北部に位置し、県都熊本市の北東部に隣接する、白川中流域の豊かな自然と整備された都市機能が調和した活気あふれる都市で、2006年に旧菊池郡合志町と旧西合志町が合併して誕生しました。その歴史は古く、市内には国指定史跡である船形の石棺が出土した辻畑遺跡群や中世の山城である竹迫城跡（たかばじょうあと）など、古代から中世にかけての貴重な遺跡が数多く点在し、この地が古くから人々の生活の舞台であったことを物語っています。地勢的には阿蘇外輪山を源流とする白川がもたらした肥沃な火山灰土壌の土地が広がり、この恵まれた環境を活かして農業が基幹産業の一つとして盛んに行われており、特に糖度が高くシャリ感のあるスイカや、甘くて香りの良いメロン、大粒で食味の良いイチゴといった高品質な果物、ナスやホウレンソウなどの新鮮な野菜、そしてカーネーションやカスミソウなどの美しい花きの栽培が盛んで、これら「合志ブランド」とも言える農産物は県内外に出荷され高い評価を得ています。一方、工業面では、熊本空港や九州自動車道へのアクセスが良いという地理的利点を背景に先端技術産業の集積が進んでおり、特に「熊本セミコンテクノパーク」と呼ばれる工業団地には国内外の主要な半導体関連企業や精密機械工業、医療機器関連の工場や研究開発拠点が多数立地し、近年の台湾のTSMC熊本工場進出（隣接する菊陽町）に伴うサプライチェーン強化や関連産業のさらなる集積と地域経済への大きな波及効果も期待されるなど、九州におけるシリコンアイランドの一翼を担う重要な工業都市としての側面を強めています。このような農業と先端産業のバランスの取れた発展に加え、熊本市中心部への良好なアクセスからベッドタウンとしての人気が非常に高く、計画的な都市開発による良好な住環境の整備や、待機児童対策をはじめとする積極的な子育て支援策の推進により、熊本県内では数少ない人口増加が継続している都市の一つとして全国的にも注目され、若い世代のファミリー層が多く暮らす活力に満ちた街並みが形成されています。市内には、広大な敷地で四季折々の花畑や動物ふれあい広場、多彩な農業体験プログラムなどが楽しめる県民の憩いの場「熊本県農業公園カントリーパーク」や、熊本大学の合志寮、東海大学宇宙情報センター、ルーテル学院大学といった教育・研究機関も立地し、市民の文化・学習・スポーツ・交流活動の拠点として合志市総合センター「ヴィーブル」が機能しています。また、熊本市と結ぶ熊本電気鉄道が市民の重要な足となっているほか、展望台からの眺めが良い弁天山公園のような自然に親しめる公園も整備されるなど、生活利便性と豊かな自然環境のバランスが取れた魅力的な都市です。このように恵まれた自然環境、質の高い農産物、先端技術産業の集積、そして子育てしやすい住環境が融合し発展を続ける合志市の2025年時点における国立社会保障・人口問題研究所による推計総人口は65,737人です。